mardi, novembre 05, 2013

“今”をかっ飛ばすバッターには見える「NEXT DOOR」

きのうは【独り埼玉フェス2】にてご来場いただいた方々、
共演者のみなさま、ハーツのみなさま、そして呼んでくださった
主催のマサキさん、ほんとうにありがとうございました。

ほぼ一日がかりのフェスティバルが終わり、
帰路についたときには足が棒になっていた。
気づくのはあとからなんだよね。

西川口ハーツは大きなライブハウスです。
会場と楽屋を禁煙。
気管支炎になりやすい身としてはとても助かったのだけれど
それでも家に帰ったらラウンジに居た時間もあったので
身体や髪からいろいろなにおいがしていた。

きのう、リハーサルは落ち着かない感じで・・・
なぜなら、
最初のDJの突然のキャンセルによって主催のマサキさんは
自宅に戻りその時間を埋めるべくレコードを選びに行ってしまったため、
わたしのリハ時間も、その短い時間で選ばれたレコードたちと
スクラッチや機材チェックなどで気もそぞろになってしまった。

PA卓にお願いすれば本番も同じように出来たかもしれなかった。
ビート制作者を目の前にしてそれは出来なかった。
これはわたしの判断ミスだった。
のちにこれが悔しい気持ちになったのなら、判断するべきで
そして本人にも承諾を得れば良かった。
自分の責任だ。

わたしとしてはどこかで、ビートを作った本人の気持ちを
最終的には汲んでした選択でもあったから、
わたしから彼に対する「敬意」でもあったのだ。
後の祭り、というやつがやってきてしまった。。。

信頼しなければ・・・という気持ちがありつつも、
本心は「不安」でいっぱいだった。
リハーサルが何の為にあるものか、
それは自分の声をマイクに通してのチェックだけではなく、
音響、設備、人とのコミュニケーションで現場を作るための
「すり合わせの時間」と認識している。
出演者は多く、時間は限られている。

この点、今回のライブは、今までで一番悔しかった。
セトリの一発目の「カドウスルミライ」のファンファーレ的な
トランペット音を聴いて、はじめたかった。
実際の尺どおりに出来ず、この環境で自分の今の最高のものを
載せられなかった、それらが・・・ほんとうに口惜しかった。

わたしは「テキスト用紙」をみる。
「詩」を「朗読する」スタイルでやっている。
朗読は文字としての役割も持って現場に存在していて、
そこがラッパーのリリックとは違うところだ。

・・・家に戻って、いつものように髪を洗う。
適温の水に流されていく今日の汗や空気の匂い。
リハ風景(2013.11.4 GOMESS撮影)
「髪を洗うと忘れる」。
この言葉は素敵なわたしの友人が言った。
・・・思い出す。

シャワーがアタマを濡らしている数分、不安などない。
消したり、流したり、
・・・こんな日もある。
わたしは出来る限りのことをやった、
けれどそれが結果につながらない判断をしてしまった。自分の責任だ。
経験・・・ということだ。
(しかしながら、二度と無いように!)

家は、寒くなかった。
ほんの数秒、
あったらいいな、と思ってしまったのは
「手の温もり」だった。

未来が怖い、というのとはちょっと違う。
未来には、今よりもっと勇気や覚悟が必要になるだろうから、
そんなことは言ってられない。
また、そうでなきゃ目的の場所にはたどり着けない気がするのだ。

わたしはライブ出演させてもらった場面で、
(iPhoneだけど)他のパフォーマンスをしている人の姿を撮影する。
自分のことは撮れないのは当たり前だけど、
時折撮ってくれる人がいると“全く予期しない姿”が映っていてびっくりするから、
面白い。そして、わたしも他の人にしたいと思うから。。。

いつも安定して「いい」と思える人も居れば、
この人の今日「すごくいい」などと思ったりしながら
こんなお手軽なカメラではあるけれど瞬間を切り取る。

カメラというものが好きだ。
写真を撮ってくれる人の目線が好きだ。
(ほんとうはもっとカメラらしいカメラを持ち歩きたいけど荷物が重くなると
 頚椎が危険ということもあって持てなくなってしまった・・・そして文明によって
 軽量化している分だけ性能が上がって結局この手元にあるもので充分というのもある)

その瞬間は「扉」だと思う。

人は必ず老いていく。
「死に向かう」ことから逃れられないのは生まれたときから決まっている。

けれど写真を見ると「今」なんだな、と思う。
瞬間が切り取られて、その次の瞬間、場面、表情などを想像するのが好きだ。

写真が好きなのは、幼い頃に父が向けてくれたカメラのせいだと思う。
8㎜や35㎜のフィルムが雑然と閉まらなくなるくらいに
ぎゅーぎゅーに入っていた華奢な箱のことを思い出す。

わたしを撮ってくれた父は、今はもうカメラをほとんど持っていない。
けれどその父は教師という職を持ちながらテニスや写真、油絵、映画や音楽鑑賞・・・
様々な趣味を経て書家になって、今だに生徒を持ち続けている。

次の扉を、開けてくぐって「今」を生きている人。

昨日から今日への扉は簡単に開いてしまったけれど、
少しばかり重さがある。それは大事な重さだ。
次なる扉を準備している。

そしてその扉とやらは
「バッターボックスに立たないと見えない」。
今、しみじみと感じていることだ。



ライブ情報==========

11月17日(日)
斜陽フェスティバル10

雲雀主催
@渋谷RUBY ROOM  
open/18:30 start/18:45
チケット/1000円+1D500円 
出演:
 雲雀   
 BOBBY'S BAR    
 4SPiKES    
 黄金狂時代   
 NAUGHTY DEVILZ TRIO    
 後藤理絵=Regina<砂猫女王>



★すなねこ企画★


12月7日(土)
B.D.X
@渋谷リエゾンカフェ
open 18:30/start 18:30
予約:2000円(1D込)
    ※予約=rie.goto(あ)gmail.com
当日:2500円(1D込)
D J : Chiei
出演:
てあしくちびる
    ギギ
    GOMESS
    後藤理絵=Regina〈砂猫女王〉

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