mercredi, mai 28, 2008

ハードエイト/4、4のぞろ目★★★★☆

名前占いとか星座占いとか・・・あんまり見ないけどときどき見たりすると昔から必ず書いてある「ギャンブル運良好」の文字。
そんなギャンブル運があるにもかかわらず、運をムダにして全くギャンブルに手を出さない私ですが、ギャンブルものの映画には結構好きなものがあります。そしてラスベガスが舞台になっている映画で面白いのもいくつかあります。ジョニー・デップ主演の映画も然り。いや、この映画はもっともっと「大人」の感覚で見られる映画です。
人生そのもののギャンブル性を実際のギャンブルと重ねて描くポール・トーマス・アンダーソン。この映画を作ったのが26歳の時。って、初監督作品で(親の七光りでコネがあっても)大先輩を操る力量は、まさに天才的!奇才!と言えるんじゃないでしょうか。。。どの評価もとてもいい作品です。

彼の描く「人生」ドラマには、いつも目を見張るものがあります。
人物の描き方の緻密さと寛容さ、なんとも言えないバランス感覚・・・絶妙です。
窮地に立った人の滑稽さや愚かさを、嫌味なくフィルムに収める。

人との関わり方に「賭」をする一人の老人の男。
台詞の1つ、動きの1つに彼の経験が滲み出る。
ま、あまり書かないでおこう。
話の筋でいけば起承転結の「転」の後・・・結局、そうなるのか?以前も、そうだったのか?おいおい。。。と、笑っちゃいけない、けど苦笑いを誘うシーンがあるんだが・・。そこから終盤にかけてがまたそっけないのに味わいがあるんだよねーぇ。
観客に「想像」させる、いわゆる観客任せの終末ではあるが、最後のだめ押しがないところ、引き際の潔さに、感嘆した。

まさに、ハードボイルド=ハードエイト。
ゾロ目が出るかどうか、その確率は低くても引くに引けない勝負時ってあるんだ。
渋くて、すごく苦い、決してカッコ良くは終わらない男の物語だった。

人生は決して「キレイ」なもんじゃない。
生き抜くのは決して簡単なもんじゃない。
逃げないで、勝負しよう。
例え確率が低かったとしても。。。

ところでまだゼア・ウィル・ビー・ブラッドは、上映してるかな。。。映画館に、観に行きたいけど。。。

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